
脊柱は一般的に「背骨」と言われる部分です。
頭と骨盤の間に位置し、猫背や反り腰のように姿勢を見る際の目安にもなる部分です。
今回は背骨の構造について解説します!
まず、脊柱の役割は、大きく3つ「支える」「動かす」「保護する」ことで、
- 頭と体幹の支持
- 頭と体幹の運動
- 肋骨の付着部となり、内臓を守る
- 脊髄などの神経の保護
などになります。
脊柱の場所はイラスト(下)のように頭と骨盤の間、首〜背中〜腰〜お尻の方にかけてあります。
脊柱=背骨というと「背中?」とイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、図のように広範囲にわたることを覚えておいていただくと、演奏の際に意識しやすいかもしれませんね!
さらに、脊柱のみを取り出し、詳しく見ていきましょう!
脊柱は主に5つに分かれています。
それぞれ、頚椎(けいつい)7個(椎骨の数)、胸椎(きょうつい)12個、腰椎(ようつい)5個、仙骨(せんこつ)1個、尾骨(びこつ)1個となっています。
演奏の際、どのような楽器(大きさ・形)であっても身体を楽器に合わせ、柔軟に演奏することができるのは脊柱があるからでもあるのですが、
「柔軟に」と言うと、ぐにゃぐにゃなの?骨じゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそういうわけではなく、脊柱はたくさんの骨が積み木のように重なって構成されていることから、それらが少しずつ動くことであらゆる動作を可能にしているのです。
次に、脊柱の形状について。
脊柱は、横からみるとなだらかなS字カーブを描いています。
そのため、良く耳にする姿勢を良くするために「背中をまっすぐしましょう!」というフレーズは、骨が全てまっすぐになっているのではなく、なだらかなS字カーブ(生理的湾曲)というのが理想になりますので、誤解のないように!
姿勢に関しては、「正しい姿勢とは?」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
最後に、音楽家と脊柱の関係性について。
こちらで考えられることは、脊柱のアライメント不良(歪み)やストレスなどによって引き起こされる痛みやしびれなどです。
脊柱は体幹を支える骨ですが、自由度の高い骨(関節)である分、偏った使い方(動かし方)や過度の緊張状態が続くことで、それらが歪みや痛みやしびれなどの原因となり、最悪の場合に脊柱が左右に弯曲した状態となる側湾症(原因不明のものもあります)や、脊柱管が狭くなり神経などが圧迫されてしまう脊柱管狭窄症、椎骨と椎骨の間にあり、衝撃などを受けた際にクッションのような役割を果たしている椎間板が圧迫され、中に存在する髄核というゲル状の組織が、外に飛び出してして神経を圧迫してしまう椎間板ヘルニアという疾患などを発症してしまう可能性も考えられます。
もちろん、これらは一部の例であり、これほどまで悪化せずとも、肩こりや慢性腰痛などの症状を抱える音楽家の方は多いのではないでしょうか?
音楽家で、例えばフルートやサックス、バイオリンなどのような楽器は左右非対称の姿勢で長時間演奏を行うことも多いため、特に注意が必要になります。
演奏中の姿勢で脊柱の動きを意識するのは、パフォーマンスを高めるためには大切ですが、同時にケアをしてあげることも大切になります。
まずは、今回の記事で、脊柱(背骨)のイメージをクリアにし、演奏に役立てていただければと思います!
AK.Music Body Conditioning Academy
西中あやか
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